書家 小野﨑啓太

漢字は、止まる! ~文字BEAUTY講座~

2017.12.9

漢字は、止まる! ~文字BEAUTY講座~

文字は、美しく書こうとしなくていい!

→文字BEAUTY

漢字はそもそも、美しい^^

皆さんペンの持ち方は完璧ですか!? →『意外と奥が深い』 ペンの持ち方講座

今日は、「漢字は、止まる!」

なに!? 止まるの!? なかなか誰も教えてくれない。 漢字の止めどき。

さてこちらをご覧ください。

毛筆で書いた『永』の字の、半紙の裏側! なかなか見ない、なかなか見れない半紙の裏側☆ 鏡文字ですね。

いかがでしょうか。 濃さに違いがあること、分かりますか??

実はこう、毛筆の場合、筆が止まったり、筆圧がかかったり、または筆がねじれたり浮いたり、速度であったりと、

多くの作業があるため、 墨の浸透具合にこんなに差があるのです。

で、この 「文字BEAUTY」 講座は、主に硬筆のためのものなのですが、

文字の美は筆字なしには説明がつきませんので、ちょっとお付き合いを♪

 

毛筆でも硬筆でも、変わらないことはなんでしょう!もちろん毛筆の方が複雑なわけですが。

硬筆も 「漢字は止まる」 ! コレです。 どこで止まるの!?

はい、上の写真の、ちょっと濃くなってるところです。

具体的には こことこことここ!  って、赤で示したところ。です。

ここでいったん、鉛筆を止めて書くように意識しましょう。

すると文字の美は、少しつかめます♪

どのくらい止まるの!? わずか0.1秒で良いと思っています。(硬筆は!)

つまり、止まる、気持ちだけでも良い!! ちょっと止まる。

こんなに止まれるか!! って人のために、お教えします。

 

線が曲がるところは、止まろう。

「永」字で言うと、二画目の曲がり角。 二画目のハネ。  最後の右払い!

これだけでOKです♪

どうでしょう?やってみましょう!

こんな風に、薄い紙にマジックで書いて、後ろをみると、わかりやすいかも?

「漢字は、止まる」

 

毛筆・硬筆の、書き方に厳密な区別はないのです。 なぜなら、漢字は毛筆とともに作られてきたものだから。

硬筆も、どうしても毛筆の書き方に沿うものです。硬筆だけで成り立ったら、ハネもハライもいらないですね。

じゃあ毛筆できなきゃ 硬筆も無理!!? って悲観的にならないで!

いっっちばん、単純な毛筆の技法、『止まる』 これだけ、硬筆でもやってみましょう^^

決して美しく書こうとしなくていい! 止まるだけで、きっと違います☆

小野﨑啓太

~講座のまとめ~

「漢字は、止まる」 曲がり角、右払いは、一度止めよう。気持ちだけでも!