書家 小野﨑啓太

『意外と奥が深い』ペンの正しい持ち方講座! ~3本は添えるだけ~

2017.12.5

『意外と奥が深い』ペンの正しい持ち方講座! ~3本は添えるだけ~

ペンの正しい持ち方

「文字Beauty」講座を始める前にこれだけは言っておきたい!

ペンは正しく持とう! これは本当に基本なのです!ぜひ、覚えてもらいたい(*^^)v

 

上に載せた写真をご覧ください! これが、基本! この形をお忘れなく。

と、言いましても、やっぱりすぐには難しいものです。

基本は原則なので、一人ひとり手の構造や大きさ、力に差があります!(当たり前ですが!)特に親指の関節の柔らかさは人によってずいぶん違うようです!ですからやっぱり「しっくり」くる持ち方を探ってください。

 

さて、基本的な持ち方! 簡単な覚え方!

まず、豆を用意!!! 【え!豆!!!?】

豆を持って下さい。 パチンコ玉や小さくなった消しゴムでもOKです。

 

持ちましたか!? それでOKです。 眺めて下さい。

多分、私の予想が正しければ、中指、薬指、小指、の三本は上に向いて力を持て余しているはず。その力を、そっと納めてあげましょう。 三本を、豆の裏側に。

それが、鉛筆の持ち方です!

なぜ、豆を使ったか?

思い出して下さい。日常、たとえば急須の蓋を取る時、ペットボトルのキャップを掴む時、腕時計をつける時、下着を掴んだ時、タバコを一本手にした時(僕は吸いませんが笑)、

そしてお箸を使う時。

私達はきっと、親指と人差し指をまず使って、それらを手にしています。たぶん、どの指を使おうか?なんて、考えたこともないはず。笑

そして残りの三本の指は、上手にそれらを補佐する役目を果たしていると思います。

 

下着のように大きいものなら3本、4本、と使い、

ペットボトルなら、2本、3本、

豆なら確実に2本で済みます。

その中には確実に親指と人差し指が!大活躍しています。

 

細かい作業になればなるほど、親指と人差し指!なのですね。

これは人間の知的生活の水準を大きく高めた要因とも言われています。ご周知の通り、猿の指は親指の形状が他の指と一緒なのですね。

この親指と人差し指によって、人間は多くの細かい作業を可能にしています。

 

日本語には素晴らしい言葉があります。

「つまむ」。

はい、やってみましょう。

ペンを つまむ。

「3本は、添えるだけ」 (名言By K先生)

これでベストです。

ここまでなら、他のサイトさんなどが教えていることも同じです。

 

この持ち方、やっぱり「力が入らない」ということでやめてしまう方が多いのです。

もし当ブログをご覧になっている方が未就学児or小学校低学年の方の保護者様でしたら、しっかり教えてあげましょう。必ずできるようになります。

でもそうでない場合、小学校高学年からの持ち方の矯正は、至難の業です。本人が意識しないかぎり、なかなか難しいもの。

 

そこで、「文字は書かなくて良いから!」(とりあえず)。

「鉛筆もち方体操」をしましょう。簡単です。

鉛筆を、つまんで・・・3本は添えるだけ。

そしてそこから、グッ パー、グッ パー!!

 

これを一日30回。 これでOKです。 写真は割愛します。笑

鉛筆持って、グッ パー、グッ パー できますか?(※くれぐれもペン先でのケガにはご注意を)

そのまま ジャンケンをするのも良いです。 相手がチョキを出さない限りは永遠に終わりませんが。。。

 

このグッ パー、グッ パーの運動、 この運動で文字は書けるのです。

まずそれで文字を書くことが難しい場合は! 丸付けをするのが良いです。

正確な円じゃなくてOK。 丸付けをする機会がない人も、できるだけ速く丸を書く練習をしましょう。

 

ここで注意するのは、腕を動かすのではなく、やっぱり親指と人差し指2本をグッ パー、グッ パー。

書きだす時、グッ。 丸が大きく広がって、パー。

戻ってきて、グッ!!

文字もこれで!

多分、矯正が実現すれば、大幅に使う力をセーブすることができます!

この運動の時、ちょっと手首をぐっと反るようにすることがポイントです。

 

では最後に、なぜ、悪い持ち方はいけないのか!です。

いけなくはないです。(書けなくはないです。)

悪い持ち方の典型はこう、親指が前に来てしまう場合。

これでは「つまむ」ではなく、「にぎる」に近くなっていることがわかります。

 

握ってしまうと、実は、脳には「大きい作業ですよ!」という指令が行っています。

すると、添えるだけでよかった3本君達にも、力がかかります。グーだけ!になっちゃいます。 そうですね、力を入れる時、人間の手は、グーです。

グーは 紙と、手と目線が重なって、文字が見えにくくなります。

文字を見るためには、 体を左側にそらさなければなりませんね!顔も、左向きに。(右利きの場合)

紙は右側にしたり、斜めにしたりしなければなりません。

そうなるとどうも、背中がまっすぐでは字が書けないようです。 姿勢が悪くなります。

姿勢の悪さは骨盤や背骨の歪みを生みます。 若い頃なら良いですが、歳をとってくると至るところに痛みを生じます。ご注意を!

僕も、(持ち方からではありませんが笑)姿勢の悪さで腰を痛めた時期がありました。つらいですね!

 

ぜひ、ペンの持ち方から良い姿勢を!

教科書のような素晴らしい姿勢が良いのではありません!あくまで、負荷のかからない自然な姿勢が良いのです。

姿を撮ってもらうなどして、自分を客観的に見るのも良いでしょう(*^^)v

 

以上、『意外と奥が深い』ペンの持ち方講座 でした~

 

基本的には右利きのためのお話でしたが、左利きでも同じように考えて下さい。

もしお子様が左利きの場合、無理に直すことはせず、(本人と相談しながら)しっかりと持ち方を教えてあげることが良いと思います。

 

※講座のまとめ

ペンの持ち方は、 「つまむ」 【3本は添えるだけ!!】 グッ パー、グッ パー!!