書家 小野﨑啓太

私の大作

2018.12.18

私の大作

自分の代表作(大作)はすべて公募展から嫌われてきた。
だから全部をこれまでに自力で発表してきた。

書作をするとき、徹底的に書としての法を守り抜く練習を重ねる一方、いざ作品という時はいかにそれら法を使わないか、書としての要素をいかに削ぐかが重要だと考えている。 もう少し加えると、法を守る鍛錬の中で常に削ぐコトを考えている。持っていない技術は使えないのだけど、持っている技術を使うことは僕にとってとても魅力のないことだから。その矛盾の中に書の魅力があると思う。

だから作品としてできたものが、少しでも「書らしい」ものになったら、見る人が(たとえ玄人でも素人でも)書らしいと捉えたなら、それは僕にとっての駄作でしかない。公募展は多数の玄人目線で選ばれるものだから、可もなく不可もない。

その意味で公募展から嫌われてきた大作を思うと、それらが強い自信になっている。すべてコンセプトを変えた大作を作り続けきた。これからはもっと。

「歯車」 2016年制作 360cm×720cm