書家 小野﨑啓太

文字じゃないような甲骨文~書のみかた⑦~

2018.1.31

文字じゃないような甲骨文~書のみかた⑦~

甲骨文 ※画像(二玄社・墨スペシャル第9号より)

これ、「書」に分類されるんですよ。

おどろきですよね。さすがに書道の公募展のようなところで、この実物が展示されることはほぼありませんが、こんなものをどう見たら良いのだろう? という疑問。

どうやってこんなものができたのかな。

何に書いてあるんだろう?

書いたものなの?

文字じゃないよ! マークだよ。 記号!

 

そう。考えてみると、文字と記号の違いって何だろう?
明確に答えることができますか??

甲骨文の歴史について
は別項目で☆

電車の中に乗ると、「優先席」書いてありますね、記号です。
なぜ記号があるのだろう?

「書いてあるじゃん、文字。」

それは、まずぱっと見て理解しやすいからですよね。
言語が違う人たちにも、そして、文字を見にくい、読めないなどの障害のある方、
その人達にもまず、すぐわかる! 言うまでもなく、それが記号の良いところでしょう。

文字はやっぱり、そんな記号から始まりました。

まずは誰もが見て分かる。 そんなところから。

でもそれだけでは足りない時代がやってきます。

たとえば魚が捕れたなら、「魚」の記号を書けばいい。

けれど、魚が何匹、どこで捕れたのか、なんの魚なのか。

それを表すには、もう少し記号が必要です。

AとBの関係性を表記しなければならないとき、

記号をいくつか並べました。

記号ごとにきちんと役割を決める必要もあります。

明確な意味を決める必要もあります。

それぞれ気ままに暮らしていた「記号」さん達ですが、

まとまった「社会」を作る必要が出てきました。

次第に膨大な量になっていく記号。笑  人口増加です。。

あなたはここ。あなたはこっち。

次第に構造的に、組織的になっていく記号。

いつしか、しっかりとした「文」がつくれるようになりました。

この頃やはり人間の生活も、「社会」「組織」になっていったのでしょう。

Aさんの名前とBさんの名前が同じでは困りますよね、

「記号」も「文」が作れるとき、やはり、「発音」とあわせていく必要も出てきました。

一つひとつに明確に音を決める。

読むことができるようになりました。

そう、「文字」と「記号」の違いは、

「文」を作れるかどうか。「音」があるかどうか! にあるのです。

甲骨文、これは記号の羅列のように見られますが、文法はしっかり漢語。

漢字の歴史を示すれっきとした「文字」なのです。

 

発音もあります、意味もあります。

でも、今の私たちが使う文字から見れば、やはりこれは、「記号」に見えます。

文字と言われても・・・。

そう思うだけで面白いですね。

以前こんなことを述べました。

「書は、あなたに届いた無意味な手紙」
https://onozakikeita.com/blog/syonomikata4/

書のみかたのまず第一の鉄則は、
意味を考えないこと! でした。

そうするとこの甲骨文は格好の練習台。笑

なんせ記号にしか見えず、 意味不明ですから。

でもなんか、ずっとみてると、

何かのキャラクターワールドみたい。

ひとつひとつ、動き出してきそうです。

次回、文字Beauty これ、書いてみましょう!