書家 小野﨑啓太

栃木県高等学校書道教員展のご案内

2018.1.24

栃木県高等学校書道教員展のご案内

【ご案内】

第45回栃木県高等学校書道教員展

会期:平成30年1月27日(土)~29日(月)
(9時~17時・初日12時~)

会場:栃木県総合文化センター第三ギャラリー

主催:栃高教研書道部会
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出品作 「回」

問題作を発表致します。何とぞご覧いただきたくご案内申し上げます。

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自分は一介の高等学校教員です。
これまで、自分の現在の職業について触れることはあまりありませんでした。栃木県内の某高等学校で常勤講師としての職をさせていただき、国語と書道の授業を受け持っております。
お目にかかる方には、よく「アーティストの方ですか?」と聞かれます。携わるものから間違ってはいませんが、まぁほんの少し返答に困ってしまうことがあります。
誤解を与えることを申し訳なく思います。
多くの方に分かりやすく見ていただくために、「書家」の肩書きでおります。

しかし自分が教員であることも、特に隠す必要のないことで、
日々目の前の生徒に伝えている「書」のことを、もう少し違った内容と方法で多くの方にお伝えしたいと考え、このHPを設立するに至りました。

高等学校教員の中でも「芸術科」とは少し特殊であり、教員としての仕事以外に音楽活動や画の展示活動をしておられる先生方は少なくありません。
むしろ、自作の発表をもってこそ明確な技術や姿勢の伝達もあるのではないかと受け止めています。もちろん「書」においても例外ではありません。

それでも、個人HPを持つ教員は、非常に少ないかと思います。
現代に添った訴え方はなんなのかを模索し、HPを持つことは必須だと考えました。
ここは私の活動を報告する場でもありますが、
多くの方に「書」「書道」を知っていただき、楽しんでいただくための、
皆様のための場だと考えています。

私がこれまでたびたび訴えてきていることに、
「日本の伝統」 ということがあります。

私が幼かった頃からに比べても、ずいぶん衰退したなと、思います。

反面、近年になって見直されつつあるところもあるでしょう。
「和」「伝統」という言葉はよく目にします。
外の意識があるからこその言葉かもしれません。

「書」における伝統とは何でしょう?

まさか今から、「毛筆文化を日常に」などとは思っていません。

「美しく書く必要はない」から、手書きをもう少し心がけてほしい。

漢字・平仮名・カタカナを丁寧に仕上げたグラデーションには
日本の美を感じます。
手書きの文字を見て、書き手を思い浮かべる。
そのようなことが、1日に何度あるでしょうか。

「書」の伝統は、そんな小さなものからで良いと思います。
小さなことですが、とても大きなものですから。

文字を知ることは、自分の存在理由を問うことに似ているかもしれません。
脈々と続く文字のDNAの中に、私たちは生きています。

今後とも当HP・ブログのご愛読をよろしくお願い申し上げます。

小野﨑啓太